ドラマ『エンジェル・ハート』第3話の感想・ネタバレ・見どころをレポートしたいと思います。
第3話は海坊主(ファルコン)とミキの物語です。
『シティーハンター』しか知らない方からすると、『ミキ』といえば、海坊主(ファルコン)のパートナーで、最終回で結婚することになる女傭兵『美樹』のことだとおもいますが、『エンジェルハート』では『幸福の女の子』と呼ばれる少女・ミキに設定が変更されています。
これによって海坊主との関係も当然変化しています。
この二人がどのような関係になるのかも見どころの一つでした。
第3話ネタバレ・感想
傭兵時代の傷がもとでほとんど目が見えなくなっている海坊主は、リョウに劣らず様々な哀しみを抱えながら生きている男です。
そんな彼が心を癒されたのがミキが読む絵本でした。
海坊主自信に自覚がなかったんだと思いますが、リョウが香を失って糸の切れたタコのようになっていたのと同じく、自分も視力の低下で現役続けることができない体になり、引退してしまったことで心にぽっかりと穴が開いたような状態で暮らしていたんだと思います。
ミキによってそのことに初めて気づかされ、その心の隙間をミキに埋めてもらうことが生きがいに感じられてしまったんでしょうね。
最後に、海坊主は身寄りのなくなってしまったミキを引き取ることを決心します。
「この先ずっと俺の目の代わりになってほしい」と頼みますが、
実際には「目」の代わりではなく、一緒に暮らすことで「心」の拠り所、「生きる意味」を自分に与えてほしいという思いがあったんだと思います。
そしてリョウも、香との約束「子どもを持たない代わりに、ずっとシティーハンターを続けようね」という言葉を思い出し、それが自分に「生きる意味」を与えてくれているのだと改めて気づかされていました。
これは、第2話のラストでリョウがシャンインに語った「誰かのために生きること」に価値があるという言葉と同じだと思いますが、リョウはこのとき、知らず知らずのうちに自分自身にもこの言葉を問いかけていたのかもしれませんね。
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『シティーハンター』ではリョウも海坊主も、香と美樹という守るべき対象ができたことで、死に場所を求める殺し屋から、生きる希望を持った人間に生まれ変わることができました。
『エンジェル・ハート』ではその「生きる希望」を一旦失ってしまった彼らが、どのように再びそれを取り戻すのか、ということが描かれているんだと思います。
そしてこの『生きる希望の再生』は、シャンイン、信宏、冴子についても『エンジェル・ハート』の中で同じように描かれていますし、リョウとシャンインに依頼してくる依頼人たちの物語の背景にも、この『生きる希望の再生』がテーマにあるように思えます。
人はどんなにつらい状況に落ちても再び這い上がることができる、ということを作者の北条司さんはこの作品を通して訴えたいのではないでしょうか?
そして次回、第4話ではついにシティーハンターが新しい相棒・シャンインとのコンビで復活します。
どのような展開になるのか、楽しみですね!