4月3日(月)スタートの朝ドラ『ひよっこ』のあらすじ、原作、ネタバレ、出演キャスト、相関図、主題歌、放送予定情報をレポートします。
2017年の後期、朝の連続テレビ小説は、主演に有村架純さんを迎え、昭和40年頃から東京オリンピックを目前に控えた日本の成長期を、地方からの出稼ぎ労働者の視点から描く作品です。
放送予定
2017年(平成29年)4月3日(月)〜9月30日(土) 全156回(予定)
- <総合>
- 本放送:月〜土 午前8時〜8時15分
- 再放送:月~土 午後0時45分〜1時
- 「ひよっこ一週間」(20分)
毎週日曜: 午前11時~11時20分
「5分で『ひよっこ』」
毎週土曜 : 午後2時50分~2時55分
毎週日曜 : 午前5時45分~5時50分 / 午後5時55分~6時
<BSプレミアム>
- 本放送:月〜土 午前7時30分〜7時45分
- 再放送:月~金 午後11時30分~11時45分
- 土 午前9時30分〜11時[1週間分]
※放送予定は変更される場合があります。最新情報は下記のホームページをご確認ください。
あらすじ
1964(昭和39)年秋。東京オリンピックが目前に迫っていたが、谷田部みね子(有村架純)は今ひとつ実感が湧かない。みね子は、茨城県の北西部にある山あいの村・奥茨城村で育った。交通の便が悪いため、同じ関東なのに東京は遠い世界のように思える。みね子の家は6人家族。不作の年に作った借金を返すために、父・谷田部実(沢村一樹)は東京に出稼ぎに行っている。高校を卒業したら、農家の仕事を手伝って祖父・谷田部茂(古谷一行)と母・谷田部美代子(木村佳乃)に楽させてあげたい…。そう思っていたみね子の人生は、お正月に父が帰ってこなかったことで一変する。
「お父さんの分も働いて仕送りします。東京に行かせてください」東京に行けば、いつかきっと父に会える気がしたのだ。幼馴染の角谷三男(泉沢祐希)と助川時子(佐久間由衣)と一緒に集団就職で上京したみね子は、墨田区の工場で働き始める。初めて見る東京は、想像をはるかに超えた大都会で戸惑うことばかり。低賃金に長時間労働。“金の卵”を待ち受けていた現実に時々くじけそうになるが、東北各地から上京してきた寮の仲間たちや舎監さんが心の支えとなっていく。友人や仲間たちとの泣き笑いの日々の中で、みね子はさまざまな出会いと別れを経験しながら試練を乗り越え、見知らぬ町だった東京にしっかりと根を張っていく。
出演キャスト
谷田部みね子・・・有村架純(ありむら かすみ)
奥茨城の小さな農家に生まれ育った高校3年生。おっとり、のんびりした性格で、明るく働き者の母・美代子のような女性になりたいと思っていた。
奥茨城の暮らしが大好きで、卒業後は祖父や母を手伝って畑仕事を頑張るつもりだったが、東京に出稼ぎに行った父・谷田部実の失踪により事態は急変。集団就職で上京し、トランジスタラジオを作る工場で働き始める。
谷田部実・・・沢村一樹(さわむら いっき)
農業が大好きで、本当は故郷で田や畑仕事をしていたいのだが、不作の年に作った借金を返すため、一年のほとんどは東京の工事現場で懸命に働いている。離れてはいても、いつも家族のことを思っている心優しい父親。しかし、稲刈りで帰郷したのを最後に行方不明となってしまう。
谷田部美代子・・・木村佳乃(きむら よしの)
明るくおしゃべりで、ちょっとおちゃめ。農作業のかたわら、洋裁の内職にも精を出す働き者でもある。夫・実(みのる)が家にいないことで寂しい思いをしているが、子どもたちの前では気丈に明るくふるまっていた。しかし実が行方不明になったことでショックを受ける。それでも実が無事に家族の元へ帰ってきてくれることを信じて待ち続ける。
谷田部茂・・・古谷一行(ふるや いっこう)
口数は少ないがしゃべると毒舌。家族のことを誰よりも理解し、さりげなく優しい気遣いを見せてくれる。農業一筋で、息子の実にちゃんと後を継がせてやりたかったが出稼ぎに出さなくてはならなくなったことを心苦しく思っている。若いころはかなりモテたという自負がある。
小祝宗男・・・峯田和伸(みねた かずのぶ)
実の弟でみね子の叔父。少し離れた村に養子に出されていたが、父親が不在となってしまった谷田部家を気にかけ、野菜などを持って頻繁に訪れる。
大きな声でよく笑い、その場を一瞬で明るくするお調子者で、理想は高く、海外の話もよくするが、実は東京にすら行ったことがない。
谷田部ちよ子・・・宮原和(みやはら かなう)
みね子の妹。しっかり者で、忙しい大人たちの代わりに弟・進の面倒を見る。しかし内心は大人たちの会話に加わり自分も役に立ちたいと考えている。
谷田部進・・・高橋來(たかはし らい)
みね子の弟で、三人姉弟の末っ子。甘えん坊で、8歳になるがおねしょ癖が直らない。
助川時子・・・佐久間由衣(さくま ゆい)
みね子の幼なじみで同級生。自他ともに認める村一番の美少女だが、その反面で気が強い。みね子とは全く違う性格だが、互いに親友だと感じている。卒業後はみね子とともに集団就職でトランジスタラジオの工場で働くが、いつかは女優になるという夢を持っている。
助川君子・・・羽田美智子(はだ みちこ)
みね子の母・美代子とは幼なじみで、たびたび農作業を手伝いに来ておしゃべりに花を咲かす。2人は奥茨城村で1、2を争う美人同士だったらしい。娘の時子には、奥茨城に残って堅実な道を歩んで幸せになってほしいと願っている。
助川正二・・・遠山俊也(とおやま としや)
君子の夫で時子の父。奥茨城村の農家の中では酪農も手掛けるなど成功している一方、谷田部家と付き合いが古く、毎年、田植えや稲刈りを手伝ってくれる。いつも妻・君子の勢いに押されてしまうので、周りからは尻に敷かれているように見られている。
助川豊作・・・渋谷謙人(しぶや けんと)
時子の兄。冷静沈着な性格で、父と母、妹たちが揉めていても、ひとり黙々とソロバンをはじき仕事をこなす。
文学が好きで実は作家になりたかった。奥茨城村青年団の副団長を務めている。
角谷三男・・・泉澤祐希(いずみさわ ゆうき)
みね子の幼なじみで同級生。時子に片思いをしている。奥茨城が大好きで農業を続けたかったが、三男坊という立場のため農家を諦める。
集団就職で日本橋の米屋で働くことになり、上京後もみね子、時子と3人での友情は続き、励まし合いながらそれぞれの道を歩んでいく。
角谷きよ・・・柴田理恵(しばた りえ)
三男の母。働き者で、とても愛情深い母親。東京で働くことになる三男が一人でもやっていけるよう、あえて顔を見るたびに「さっさと手伝え」と厳しく当たっている。
角谷征雄・・・朝倉伸二(あさくら しんじ)
三男の父。谷田部家より大きな農家で、リンゴ栽培も手がけている。無口でおとなしい性格のため、妻・きよの陰に隠れがち。普段は厳しい父親であるが、聖火リレーでは走る三男を全力で応援する。
角谷太郎・・・尾上寛之(おのうえ ひろゆき)
三男の兄。奥茨城村青年団の団長も務めるしっかり者。聖火リレーの提案が三男たちからあがった時は、一度は否定するものの、やると決めたらとことん熱く楽しく盛り上げる。青年団で身に付けた政治力を存分に発揮し、村全体を巻き込んで開催を主導する。
田神学・・・津田寛治(つだ かんじ)
みね子たちが通う常陸高校社会科の教師で3人の担任。長年生徒の就職を世話しているため顔が広く、毎年3年生を任されている。生徒思いで教育熱心。急きょ就職先を探すことになったみね子のために奔走する。上京当日は、東京まで引率してあたたかく見送った。
益子次郎・・・松尾諭(まつお さとる)
みね子たちが通学に使うバスの車掌。みね子たちの集落から町に出る唯一の交通手段がこのバスで、長年、子どもたちの成長や数々の出会いと別れの場を見てきた。ほとんどの村人と顔なじみで、乗客の会話にもたびたび加わる。
牧野鈴子・・・宮本信子(みやもと のぶこ)
赤坂にある洋食屋「すずふり亭」の主人。
赤坂生まれ、赤坂育ち。父が開いた洋食屋を、夫、息子とともに切り盛りしていたが、空襲で夫と店を失う。戦後、必死に働いて店を再建。「本格的な洋食を気軽に食べられる」と町の人から愛される繁盛店になった。東京に出稼ぎで来ていたみね子の父・実(みのる)が来店したことがきっかけで、谷田部家との交流が始まる。みね子が上京してからも何かと世話を焼き、みね子の大きな支えとなっていく。
牧野省吾・・・佐々木蔵之介(ささき くらのすけ)
「すずふり亭」の料理長で、鈴子の息子。
父亡きあと、母・鈴子と二人三脚で店を切り盛りし、その味を守ってきた。ドビソース(デミグラスソース)には、とくにこだわりがある。仕事には厳しいが心根は優しく、東京で父を探すみね子をそっと見守る。妻とは死別しており、はねっかえりの一人娘は突然結婚して家を出ていってしまった。まだ若い省吾には再婚してほしいと、鈴子は思っているのだが…。
井川元治・・・・やついいちろう
「すずふり亭」のコック。
店の二番手だが、サボり癖があり、料理人としての腕を磨こうという気概も感じられない。後輩の秀俊にはやたら厳しく、仕込みなど面倒なことをすぐに押しつけようとする。一方で、感動屋さんで涙もろく、その単純さが憎めない男である。
朝倉高子・・・佐藤仁美(さとう ひとみ)
「すずふり亭」のホール係。
仕事は出来るのだが愛想のいい方ではなく、とくに開店直後はなかなかスイッチが入らない。若い女性を勝手にライバル視する癖があり、「いい女」には厳しいらしい。みね子は優しくされて、うれしいがちょっと複雑。
前田秀俊・・・磯村勇斗(いそむら はやと)
「すずふり亭」の見習いコック。
仕込みから閉店後の後片づけまで、1日の大半を調理場で過ごす。夢は、いつか自分の店を持つこと。省吾から料理の技と心得を学ぼうと、日々、修業に精を出している。
永井愛子・・・和久井映見(わくい えみ)
みね子が働く向島電機・「乙女寮」の舎監。
40名ほどが暮らす女子寮で、工員たちの面倒をみている。中学や高校を卒業してすぐに上京してきた女子工員たちにとっては、母のようでもあり先生のようでもある存在。若いころは、みね子たちと同じく工場で働いていたが、不器用でとても苦労したらしい。おっちょこちょいで抜けていることも多いが、ここぞという時には頼りになる。恋人を戦争で亡くしていて、今も独身を守っている。
秋葉幸子・・・小島藤子(こじま ふじこ)
山形県出身。みね子たちの先輩。中学卒業後、向島電機で働きはじめた。「乙女寮」のことは愛子よりも詳しく、寮長を務めている。みんなに慕われる優等生で、みね子たち新人をあたたかく迎え入れる。課外活動のコーラスを指導しに来る雄大と婚約しているが、悩みも多く…。
夏井優子・・・八木優希(やぎ ゆうき)
秋田県出身。みね子たちの先輩で、幸子の同期。中学を卒業して上京した。体が弱いため寝込んでしまうことがあるが、本当なら工場でいちばんになるくらい仕事ができる。すぐにけんかになってしまう澄子と豊子をなだめるお姉さん的存在。可憐(かれん)でかわいらしい雰囲気は、みね子の憧れに。
青天目澄子・・・松本穂香(まつもと ほのか)
福島県出身。家計を助けるために、中学を卒業してすぐに上京してきた。いつもマイペースで、何をするのも遅い。よくミスをして生産ラインを止めてしまうが、悪びれる様子もない。「乙女寮」では、課外活動のコーラスと食堂のカレーライスを楽しみにしており、それが大きな騒動を巻き起こす。
兼平豊子・・・藤野涼子(ふじの りょうこ)
青森県出身。体育以外オール5という成績だったのに、家が貧しいため進学できず、中学を卒業して就職した。頭が良くて仕事もできるが、高校に行けなかった悔しさからついついとげのある言い方をしてしまう。とくに全くタイプの違う澄子とはそりが合わない。休日も勉強に励む努力家でもある。
森和夫・・・陰山泰(かげやま たい)
乙女寮に通い、工員たちの食事を作る料理人。みね子たちの入寮日には、やりくりして肉たっぷりのカレーライスをふるまう。
松下明・・・奥田洋平(おくだ ようへい)
トランジスタラジオ工場の主任。気弱な性格で、ミスをしないかビクビクしている。愛子に調子を狂わされ、困惑している。
綿引正義・・・竜星涼(りゅうせい りょう)
赤坂警察署管内の五丁目派出所に勤務する警察官。茨城県出身。実の捜索願を出しに来た美代子が同郷と知り、少しでも役に立ちたいとの思いから捜索の手伝いを申し出る。本人はいたってまじめな性格だが、その爽やかなルックスからか、乙女寮の女子工員たちをとりこにしてしまう。
高島雄大・・・井之脇海(いのわき かい)
芝浦の大きな工場で働く勤労青年だが、音楽家を目指しており、働いたお金を音楽につぎ込んでいる。毎週、乙女寮にコーラスを教えに来ていて、寮長の幸子と婚約中。対照的な性格の綿引と不思議な友情を結ぶ。
語り・・・増田明美(ますだ あけみ)
スポーツジャーナリスト・大阪芸術大学教授。1964年、千葉県いすみ市生まれ。高校在学中から陸上長距離の天才少女として注目され、日本記録を樹立するなど、オリンピックでのメダルが期待されていた。しかし1984年のロス五輪女子マラソンで無念の途中棄権。引退後はスポーツライター、ラジオのパーソナリティー、コラム執筆、新聞紙上での人生相談やテレビ番組のナレーションなどでも活躍中。
相関図
主題歌
桑田佳祐 「若い広場」
神奈川県茅ケ崎市出身。1956年生まれ。サザンオールスターズのメインボーカルとして有名ですが、今回はソロとして主題歌を担当されます。
ソロでのシングル発売となると「若い広場」は18番目のシングルということになります。
『ひよっこ』の物語スタート時点では、まだ8歳だった桑田佳祐さん。どこかで桑田佳祐さんの若かりし頃の姿が登場するかもしれませんね。
脚本
原作はなく、朝ドラでの脚本担当は、2001年の『ちゅらさん』、2011年の『おひさま』に続き今回が3作目となる岡田惠和さんのオリジナル脚本となります。
物語のテーマとして岡田さんが挙げているのがこちら
『卵を割らなければ、オムレツは作れない』
これは、新しいことはやってみなければわからない、勇気を持って取り組もう!という意味が込められたフランスのことわざです。
のんびり屋で大それた夢など持ち合わせていなかった農家の娘であるヒロインに突然訪れた一家の危機。
夢にも思わなかった東京という地への上京を決心し、そこで出会う仲間や家族のような存在の助けを得て挑戦の日々を送りながら、「ひよっこ」が大空へと羽ばたいていく・・・そんな日本の高度成長期を駆け抜けたヒロインの青春時代をたっぷりの笑いと涙で、心温まるドラマとして届けてくれるのではないでしょうか。