ドラマ『わたしを離さないで』第8話のあらすじ・ネタバレをご紹介します。
第8話 予告動画
第8話 あらすじ・ネタバレ
恭子の運転で美和、友彦の3人は再び陽光学苑に戻ってくる。
しかしそこには陽光とは別の提供者を育てるための施設「ホーム」が建っていた。
昔を思い出し、少し心安らぐ時間を過ごす恭子たち。
一方、「ホーム」で暮らす子どもたちはどこか生気がなく、異様な雰囲気を漂わせていた。
そして子どもたちの中に恭子の子どもの頃そっくりの女の子を発見。
「あなた、名前は?」問いかける恭子に、その女の子は・・・。
陽光からの帰り道、美和は、恭子と友彦の仲を自分が引き裂いてしまったことを謝罪する。
そして今まで誰にも打ち明けられなかった自分の本心を語るのだった。
展開予想
陽光学苑がつぶれてしまっていたのは驚きでした。
かつて龍子先生が友彦に宛てた手紙の中で語っていた「陽光が提供者たちを守るために準備していた計画」というのもなくなってしまったのでしょうか?
だとすれば残酷な話ですがおそらく「猶予」の道はこれで途絶えてしまったということになります。
美和はすでに3種同時提供が決定しているため、恭子と友彦に「猶予」という希望を託して死を迎えることになるのでしょう。
しかし、その「猶予」が存在しないということになったら、もう希望はありません。
真実が言っていたように、どうせ希望がないのなら
「何も知らされない、何も考えないただの家畜として育てて欲しかった」
ということになりかねません。
新しく建てられた「ホーム」で出会った、鈴木梨央ちゃん演じる恭子そっくりの女の子に生気がないのは、もしかするとこの真実の言葉が実践されてしまった恐ろしい結果なのかもしれません。
たいていこの手の原作があるドラマは、原作よりも希望が持てるような終わり方をするのですが、果たして『わたしを離さないで』はハッピーエンドに近づくのか、それともバッドエンドを迎えてしまうのか?
今のところバッドエンドに限りなく近づいていると思われるので、視聴者の方は心してご覧いただく方が良いかもしれません。
わたしを離さないで [ カズオ・イシグロ ] |
また、バッドエンドと申し上げましたが
原作者のカズオ・イシグロさんとしては、主人公の結末という表面的な部分ではなく、「人がいかに良く生きるのか」というメインテーマを読者に考えてもらいたいと語られていますので
「猶予」や「自由」を得られなかったことが即バッドエンドと決めつけてしまう見方自体が間違っているとも言えるかもしれません。
とはいえ、いわゆる「バッドエンド」を迎えたときに、原作者の意図したところに視聴者を導くためにはそれ相当の上手い演出が必要になってくると思います。