ドラマ『精霊の守り人』第3話が4月2日(土)に放送されました。
第3話の視聴率は、7.1%と前回の10.3%から3.2ポイントも大幅にダウン。
平均視聴率も二桁を割って9.7%に落ち込んでしまいました。
第3話の裏番組で羽生結弦選手が出場するフィギアスケートの世界選手権の男子が放送されていたことが大きく影響していると思われます。
しかし、問題はおそらくそれだけではないでしょう。
NHKが放送90年の記念作品として取り組み、前22回を3年にわたって放送するという超大作ファンタジー。
しかし、第3話で早くも一桁台に落ち込んでしまい、本当に最後まで放送されるのか、途中で打ち切られてしまうのでは?と心配する声がでてきそうな結果となっています。
視聴率ばかり気にしていては良い作品は作れないんでしょうが、1話あたり3億円とも言われる破格の製作費を聞くと、そうも言ってられないでしょうね。
やはりNHKとしては一部の人向けではなく、大多数の人が見て価値があるものを作らないといけないでしょうから。
わたしの個人的な意見で言うと、映像のレベルは素人目に見ても驚くくらい完成度が高く、ハリウッド映画並みなのでは?と思います。
当然、全編にわたって最高級のCGを使い続けることは不可能でしょうから、初回やポイントの部分だけお金をかけていくんだと思います。
そうだとしても、実写化は困難だと言われていた作品を、ここまで映像化しているのはとてもすごいことだと思います。
一方で、原作は全10巻、外伝も含めて12巻に及ぶ超大作を、ひとつのドラマとしてつなげていくというのは、「見せ方」の部分で相当難しいと思います。
「守り人」軽装版完結セット(全12巻セット) [ 上橋菜穂子 ] |
原作者である上橋菜穂子さんも今回のドラマの脚本にはかなり深く入っているそうで、原作の発売順や単純な時系列に沿って描くのではなく、視聴者に分かりやすいように設定を微妙に変化させながら仕上げていっているそうです。
あえて一部だけを抜き出してドラマ化する、というのもありで、「風の谷のナウシカ」や「スターウォーズ」が、全編の内の一部だけを映画化したことで成功しているのがその良い例ですが、今回はあくまでも全編を実写化することにこだわるようです。
そういった努力が実り、原作のファン以外の視聴者を掴むことができるかどうかが、この作品の成否を決める大きな要因になるのではないでしょうか?
次回はseason1の最終回【決戦のとき】です。
ラルンガとの死闘を制し、チャグムの中の卵が無事に孵化できるのか、手に汗握る展開が期待されます。