ドラマ『運命に、似た恋』第6話の感想、ネタバレをレポートします。
カスミとユーリの交際は順調に進んでいるかに見えたが、裏では何やら怪しい雰囲気が漂い始めていました。
カスミは、ユーリがアムロだったころは左手で彫刻刀を握っていた記憶あり、現在の右手で彫刻刀を握るユーリに違和感を覚える。
しかし、ユーリは、自分は両手を同じ位使って絵を描いたり造作をしたりするバイプレーヤーだといい、カスミはほっとするのですが、
ヨシタカと息子のヨシユキ、そしてアムロの三人で写っている写真を発見し、再びユーリに対して本当にアムロなのか疑問がわきあがってしまう。
やはり、アムロはヨシユキで、ユーリとは別人のようです。
ユーリとヨシユキは、ヨシタカが息子のように扱うほど、単なる親友と言う以上に親密な関係だったことは確かです。
そして、カスミですら記憶が曖昧だったタイムカプセルの中身について、ユーリはそのいきさつまでも詳細に記憶しているなど、状況からするとアムロ本人としか思えない発言をしています。
一体、ユーリとヨシユキの間にはどのような過去が隠されているのでしょう?
一方、ユーリはどうやら小児がんが完治しておらず、癌が再発してしまったようです。
手術すれば治る見込みはあるものの、おそらく手術することでデザイナーとしての将来が絶たれてしまうような処置が必要で、そのためユーリは手術しないという選択をしたようです。
デザイナーとして生きられないなら死んだ方がいい、という選択なんでしょうが、できればカスミとの将来を考えて生きる道を選んでほしいですね。
ここからは私の最終回の予想ですが、
ユーリは亡くなってしまった親友、ヨシユキに成り替わって人生を送ることを選んで生きてきたのだと思います。
ヨシタカの期待にも応える形で一流のデザイナーとなり、ヨシユキが果たせなかった夢を叶えていくユーリ。
そして癌が再発したことを知ったとき、まだ叶えていなかったヨシユキの最愛の人、カスミを迎えに行く、ということを実行に移したのではないでしょうか。
しかし、ここでユーリにもある変化が訪れます。
ヨシユキから聴かされていたカスミとの思い出と、現実に目の前に存在するカスミと触れ合ううち、その思いはヨシユキの代行としてではなく、ユーリ自身の心にも恋の芽を産んでしまった。
そしてその思いは、サガリバナの一件で本気の恋に発展してしまう。
恋をしたことがなかったユーリは、カスミに対してどうやってアプローチしていいのかわからず、仕事のお礼を現金で手渡してしまうなどの行動を取ってしまう。
それでもなんとかカスミに愛情を伝えたいと思っていた矢先、マホの手によってカスミがユーリとアムロの関係について知ってしまう。
ユーリはこのとき、本心では「自分はアムロではない。だけど君を愛している。」と伝えたかったのだと思います。
しかし、その思いが伝わらずにカスミから嫌われてしまうことを恐れたユーリは、とっさに自分がアムロだと嘘をついてしまったのではないでしょうか。
ユーリが語っていた「この時ついた嘘が自分を苦しめる」と言っていたのは、
本心をカスミに告げられない苦しみ。
告げれば自分から離れて行ってしまうのではないかという恐怖。
そしてアムロと同じく自分にも間もなく訪れる死によって、最愛の人・カスミと一緒にいられなくなってしまうという哀しみ。
はたしてユーリは自分の口から真実をカスミに告げるのでしょうか?
それともすべての秘密を抱えたまま偽りの恋を終えるのか?
そしてカスミは「現実のユーリ」と「思い出のヨシユキ」どっちを選ぶのか?
どちらを選んでもカスミに待ち受けているのは「君のいない世界」です。
ただ、小児病棟のデザイン案でカスミがユーリに語っていたように、「別れが寂しくならないようなデザイン」というキーワードを元に、きっとユーリはカスミに対して別れても一緒にいるような気分になれる何かを残してくれるはずです。
もしかすると、それがユーリの部屋にある「イス」かもしれませんね。
どのようなクライマックスを迎えるのか非常に楽しみです。
もし、私の予想通りの展開だとして、今回はカスミの視点から描かれたドラマでしたが、セルフリメイクというんでしょうか、今度はユーリの視点からこのドラマを描いた特別篇とか映画化をしてくれないかな、と思います。